がん検査には、PET(陽電子放出断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像法)
という方法が有ります。
しかし、この方法は検査分子が、がん細胞に取り込まれなかった場合にも
反応してしまうので、ミリ単位という微小がんの検出は難しかったといいます。
今回発表された研究成果は、がん細胞だけに取り込まれる抗体タンパク質と、
がん細胞内の環境を検知して光を出す蛍光分子を組み合わせて、小さながんでも
診断出来ること、そしてマウスを使った微小ながんの摘出手術にも成功した。
というものです。
がん細胞に取り込まれた抗体タンパク質は、弱酸性の性質を持つ小器官にも運ばれる
ことが解りました。
そこで弱酸性の環境に反応したときだけに光るよう蛍光分子を設計して、がんを発症
させたマウスに注射した結果、数時間で光り始めたがん細胞もありました。
この事から、数ミリという微小がんも探す事が出来、さらにがん細胞が死ぬと光も消える
ので、治療効果を確認しながら手術を行える可能性もさらに高くなりました。
生きたがん細胞だけを光らせる検査分子を開発した浦野泰照准教授は、
「小さながんでも見落しが少なくなり、1回の手術で終わらせることもできる。
5年以内の実用化を目指したい」と話しているそうです。
参考:米科学誌「ネイチャー・メディシン」(電子版)に発表されました。
浦野准教授と米国立衛生研究所の小林久隆・主任研究員との
共同実験による成果です。
